荒屋敷遺跡(読み)あらやしきいせき

日本歴史地名大系 「荒屋敷遺跡」の解説

荒屋敷遺跡
あらやしきいせき

[現在地名]三島町桑原 荒屋敷

只見ただみ川中流南岸、宮下みやしたの東側に位置する。旧倉掛くらかけ沢が形成した標高約二六〇メートルの扇状地上に立地し、遺跡の総面積は三万八〇〇〇平方メートルを測る。昭和六〇―六一年(一九八五―八六)にかけて、国道二五二号改良工事に伴い、二八〇〇平方メートルが発掘調査された。この結果、縄文時代晩期の掘立柱建物跡や直径約四〇センチを測るクリ材を用いた柱群、土坑群等の遺構と、縄文時代晩期―弥生時代前期の土器石器と有機質遺物を大量に含んだ包含層が検出され、遺物の総数は約二万点を数えた。特筆される遺物として、ほぼ完形に近い遠賀川系(畿内第一様式中段階)壺形土器が、縄文時代晩期の土器群とともに出土し、胎土分析の結果、遠賀川系土器は搬入品であることが判明した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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