20世紀日本人名事典 「荒 正人」の解説
荒 正人
アラ マサヒト
昭和期の評論家 法政大学教授。
- 生年
- 大正2(1913)年1月1日
- 没年
- 昭和54(1979)年6月9日
- 出生地
- 福島県相馬郡鹿島町
- 別名
- 別名=赤木 俊(アカギ シュン)
- 学歴〔年〕
- 東京帝国大学英文科〔昭和13年〕卒
- 主な受賞名〔年〕
- 毎日芸術賞〔昭和50年〕「漱石研究年表」
- 経歴
- 東大卒業後、府立九中その他の教師をし、その間「構想」「現代文学」などの同人として評論を書く。またアイリーン・パウア「中世紀の人々」などを翻訳して刊行。昭和21年「近代文学」を創刊してから、より活発な評論活動を展開し「第二の青春」などを発表。プロレタリア文学の再評価をめぐって、中野重治との“政治と文学論争”をはじめ、主体性論、世代論でも論議をよんだ。その一方で日本文学研究、英米文学研究にも深い造詣を示した。また夏目漱石研究では書誌的に漱石をとりあげ、50年「漱石研究年表」で毎日芸術賞を受賞。「負け犬」「第二の青春」「戦後」「赤い手帖」「市民文学論」「戦後文学の展望」などの評論集の他「評伝夏目漱石」など著書は数多い。「荒正人著作集」(全5巻 三一書房)がある。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報