茶碗・茶椀・茶垸(読み)ちゃわん

精選版 日本国語大辞典 「茶碗・茶椀・茶垸」の意味・読み・例文・類語

ちゃ‐わん【茶碗・茶椀・茶垸】

〘名〙
① 茶を入れ、また、飯を盛る器。飲食に用いる陶磁器
※延喜式(927)二三「年料雑器 尾張国瓷器。大椀五合〈径各九寸五分〉〈略〉茶椀二十口〈径各五寸〉」 〔白居易‐病仮中龐少尹攜魚相過詩〕
② 釉(うわぐすり)をかけて焼いた陶器総称
※小右記‐万寿二年(1025)八月七日「高田牧進年貢絹五十疋・米七十石、牧司妙忠進長絹五疋・綿小百両・白米十石・青瑠璃瓶二口・茶垸壺三口・贄等、給随身衣服絹十九疋」
天目茶碗をいう女房詞
※大上臈御名之事(16C前か)「女房ことば 〈略〉てんもく。ちゃわん」
※歌舞伎・天衣紛上野初花(河内山)(1881)大切「刺身に茶碗(チャワン)に焼肴で、酒も四五本出した上」
⑤ 女性が年頃になっても、陰部に毛がはえないことをいう俗語
※雑俳・柳多留‐六(1771)「井戸ばたの茶碗有常ゆだん也」

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