芹ヶ野金山(読み)せりがのきんざん

日本歴史地名大系 「芹ヶ野金山」の解説

芹ヶ野金山
せりがのきんざん

[現在地名]串木野市下名

芹ヶ野にある。本格的採掘は万治三年(一六六〇)頃に始まったが、開発当初は芹ヶ野山の金は位が悪く、投資に見合わないとの懸念があった(万治四年「島津久通書状」旧記雑録)。しかし最盛期には七千人余が入山していた。その後しだいに衰微し天和三年(一六八三)中止となり、鉱夫などは新たに開発された鹿籠かご金山(現枕崎市)へ移った(薩藩政要録)。元禄一四年(一七〇一)鹿児島藩は幕府から二万両の資金を借りて採掘を再開、宝永三年(一七〇六)から正徳五年(一七一五)までの産出量は玉金七〇貫目余であったが、出金も過分となり、享保二年(一七一七)休山となった(「芹ヶ野金山一件抜書」「芹ヶ野金山発起始終覚書」尚古集成館文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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