日本大百科全書(ニッポニカ) 「自由憲章(アフリカ史)」の意味・わかりやすい解説
自由憲章(アフリカ史)
じゆうけんしょう
The Freedom Charter
南アフリカで1955年の「人民会議」において採択された宣言文。「人民会議」には、アフリカ民族会議(ANC)のアフリカ人代表のほか、インド系、カラード、白人の反アパルトヘイト運動組織の代表者も参加した。「南アフリカは、黒人、白人を問わず、そこに住むすべての人びとに属し、どんな政府も、全人民の意思に基づかない限り、その権威を正当に主張することはできない」という文言で始まり、自由、平等、民主主義、基本的人権を強調するこの憲章は、アパルトヘイトに代わる将来の南アフリカの政治体制のビジョンを示したもので、その後の反アパルトヘイト運動に広く共有される基本方針となった。
[牧野久美子]
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