腰結(読み)こしゆい

精選版 日本国語大辞典 「腰結」の意味・読み・例文・類語

こし‐ゆい ‥ゆひ【腰結】

〘名〙
① 昔、袴着(はかまぎ)裳着(もぎ)儀式の時、腰のひもを結ぶ役。徳望のある人が選ばれた。
源氏(1001‐14頃)行幸「此の御こしゆひには、かのおとどをなむ」
和服、袴などの紐を腰部で結ぶこと。また、その結びの部分
舞姫(1906)〈与謝野晶子〉「くれなゐの綾(りょう)の袴の腰結(コシユヒ)のあたりに歌は書かむと思へ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の腰結の言及

【裳着】より

…年齢はだいたい12~14歳ぐらいで行われ,配偶者の決まったとき,または見込みのあるときに行うことが多く,これによって結婚の資格を獲得したことを意味する。裳の腰を結ぶ腰結(こしゆい)の役,髪を結い上げる結髻(けつけい)・理髪の役があり,腰結は元服の加冠と同じく最も重要視され,尊属,または徳望のある高貴な人を選んであらかじめ依頼しておく。皇女の場合は天皇みずから結ぶこともあった。…

※「腰結」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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