腟炎治療剤(読み)チツエンチリョウザイ

病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版 「腟炎治療剤」の解説

腟炎治療剤

製品名
《クロトリマゾール製剤》
エルシド(富士製薬工業)
エンペシド(バイエル薬品
《クロラムフェニコール製剤》
クロマイ(第一三共)
ハイセチン(富士製薬工業)
《イソコナゾール硝酸塩製剤》
アデスタン(バイエル薬品)
イソコナゾール硝酸塩(富士製薬工業)
《オキシコナゾール硝酸塩製剤》
オキシコナゾール硝酸塩(富士製薬工業)
オキナゾール(田辺三菱製薬)
《チニダゾール製剤》
チニダゾール(富士製薬工業)
《ミコナゾール製剤》
フロリード(持田製薬)
《メトロニダゾール製剤》
フラジール(富士製薬工業)
《幼牛血液抽出物》
ソルコセリル(東菱薬品工業、大鵬薬品工業)

 腟に感染した細菌や真菌、原虫などを死滅させたり、増殖を止めたりする作用をもつ薬で、腟炎及び外陰腟炎の治療に使います。


 クロトリマゾール製剤イソコナゾール硝酸塩製剤オキシコナゾール硝酸塩製剤ミコナゾール製剤は、カンジダに起因する腟炎(腟カンジダ症)や外陰腟炎の治療に効果があります。


 クロラムフェニコール製剤は、大腸菌や黄色ブドウ球菌などの細菌感染でおこった細菌性腟炎の治療に使います。


 チニダゾール製剤メトロニダゾール製剤は、トリコモナスという原虫の感染によるトリコモナス腟炎や細菌性腟炎の治療に使う薬です。


 ソルコセリルは、皮膚・粘膜障害の治癒を促進する作用があり、帯下おりもの)・出血を伴う子宮腟部びらんの治療に用います。


 腟錠・腟坐剤ちつざざいでは、局所の軽い熱感、刺激感、痛み、かゆみ、発赤などの過敏症状が現れることがあります。クロラムフェニコール製剤では、ショック、アナフィラキシーが、ソルコセリルではショックがおこることがあります。このような症状が現れたときは使用を止め、医師に相談してください。


①腟錠・腟坐剤・軟膏なんこうなどがあります。腟錠・腟坐剤は腟にだけ用いる薬なので、決して口から飲んだりしないでください。自分がもらった薬の剤型、使用方法を医師によく確認してから用いてください。


②あらかじめ問診の際に、持病・アレルギーなどの体質・現在使用中の薬の有無、妊娠の有無や妊娠を希望しているかどうかを医師に報告してください。


③この薬を使用中にほかの薬を使う必要があるときは、必ず医師に報告してください。

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