肥田式強健術(読み)ひだしききょうけんじゅつ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「肥田式強健術」の意味・わかりやすい解説

肥田式強健術
ひだしききょうけんじゅつ

肥田春充 (旧姓・川合,1883~1956年) が創始した,気合術を基礎とした体育法で,心身改造をその目的としている。肥田は,自身はもとより両親や兄弟も虚弱であったので,この病弱を脱して体格を改造したいと熱望して,古今東西の体育法,健康法を研究し「強健術」を考案した。そして堂々たる体格と強健な体質,驚くべき体力を誇る身となり,著書を刊行して全国に知られるようになった。その4大要件として,筋肉の発達内臓の壮健,体格の均整,動作の敏活,をあげている。そしてその運動法は,(1) 下腹部の緊張,(2) 眼は物を見つめない,(3) 自然体をとる,(4) 目的の筋肉を極度に緊張して電撃的に急激な速度を用いる,などを必須条件とする。その基本動作は 11種類で,これに要する時間が5分間というのが大きな特色である。また,下腹丹田 (正中心) の重要性を唱えている。

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