聞悪(読み)ききにくい

精選版 日本国語大辞典 「聞悪」の意味・読み・例文・類語

きき‐にく・い【聞悪】

〘形口〙 ききにく・し 〘形ク〙
① 聞き苦しい。聞きづらい。聞いていて不愉快である、耳ざわりであるとか、あるいは、世間で納得しない、よしとしないといったさまについていう。
書紀(720)神功元年一二月(熱田本訓)「聞悪(キキニクキ)(こと)言坐(のたまひま)婦人(たをやめ)か」
狭衣物語(1069‐77頃か)二「姫宮御方に、ききにくきことの、世に漏れ出でんよりは」
② 耳に聞きとりにくい。聞きがたい。
※児教訓(15C後‐16C初か)「昆布一切を そのままに 口へおしこみ かみながら〈略〉物いふ声は 聞にくし」
③ 尋ねにくい。質問しにくい。
ききにく‐げ
〘形動〙
ききにく‐さ
〘名〙

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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