老子化胡経(読み)ろうしけこきょう(英語表記)Lao-zi hua-hu-jing

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「老子化胡経」の意味・わかりやすい解説

老子化胡経
ろうしけこきょう
Lao-zi hua-hu-jing

中国で偽作された仏教経典,いわゆる「偽経」の代表的作品。4世紀初め頃の成立で,晋の道士王浮の作と伝えられる。後漢以来,道教と仏教の争いが盛んであったが,老子が西のインドに入り,生れ変って仏陀となって,もしくは仏陀を弟子にして,仏教を広めたと説き,道教の優位を主張している。初めは1巻であったが,のち2,10,11巻に増成されて記述も詳細となった。

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