置津郷(読み)おきつごう

日本歴史地名大系 「置津郷」の解説

置津郷
おきつごう

和名抄」所載の郷。高山寺本には記載がないが、日置郷に於支豆の訓があるため置津の二文字が脱落したものと考えられている。東急本では乎木津、名博本ではヲキツとする。天平一二年(七四〇)頃の平城宮跡出土木簡に「安房国長狭郡置津郷戸主丈部黒秦戸口丈部第輸凡鰒陸斤 専当国司目正八位下箭□朝臣大足 郡司少領外正八位上丈部(臣カ)□敷 天平□□」とあり、郡郷制下の当郷に丈部の部姓を名乗る者がおり、調鰒を貢納していた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

土砂災害

大雨や地震が誘因となって起こる土石流・地滑り・がけ崩れや、火山の噴火に伴って発生する溶岩流・火砕流・火山泥流などによって、人の生命や財産が脅かされる災害。...

土砂災害の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android