(読み)ユハタ

デジタル大辞泉 「纈」の意味・読み・例文・類語

ゆはた【×纈/×繒】

《「ゆいはた」の音変化》絞り染め。くくり染め。また、絞り染めにした布や革。
「君が為―の絹を取りしでて神にぞ祭る万代までに」〈堀河百首

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「纈」の意味・読み・例文・類語

ゆはた【纈】

〘名〙 (「ゆいはた(結機)」の変化したもの) しぼり染め。また、しぼり染めにした布や革。くくりぞめ。目結(めゆい)。ゆうはた。
書紀(720)天智六年閏一一月(北野本訓)「錦十四匹・纈(ユハタ)十九匹〈略〉刀子六十二枚を以て、椽磨等に賜ふ」

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世界大百科事典(旧版)内のの言及

【纐纈】より

…絞染の古名。今日一般に,奈良時代の模様染を代表するものとして〈纈(きようけち)〉〈﨟纈(ろうけち)〉に加え纐纈の名を挙げるが,当時においては纐纈という名称はなく,単に〈纈〉と書き〈ゆはた〉と訓じているものがこれに当たると考えられる。例えば《一切経音義》に〈糸をもって繒(かとり)(上質の平絹)を縛り之を染め,糸を解いて文様を成すものを纈という〉とあるのは明らかに絞染を示している。…

※「纈」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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