総合原価計算(読み)そうごうげんかけいさん(英語表記)process cost accounting

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「総合原価計算」の意味・わかりやすい解説

総合原価計算
そうごうげんかけいさん
process cost accounting

同種製品を連続的に生産する工場に対して適用される原価計算一種で,個別原価計算に対応するもの。その計算方法は次のとおりである。一定期間 (通常は1ヵ月) を区切って原価計算期間とみなし,その期間中に発生した総製造費用をその原価計算中に生産された完成品と仕掛品分割する。別名,分割原価計算と称せられるゆえんでもある。分割の基準は仕掛品の数量を完成品数量に換算して (完成品換算量という) ,両者の構成比をもって行う。総合原価計算の場合は同種製品を大量に生産するので,1ヵ月間は個々の完成品の負担する原価はすべて同じとする。したがって製造総費用を生産数量で除することにより単位原価を算定する。なお総合原価計算は,(1) 単純総合原価計算,(2) 工程別総合原価計算,(3) 組別総合原価計算,(4) 等級別総合原価計算,(5) 連産品計算の5つの類型に区分される。

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会計用語キーワード辞典 「総合原価計算」の解説

総合原価計算

1原価計算期間に収益された製造費用を期末仕掛品と完成品原価に分けることによって、製品原価を計算する方法です。標準規格製品を大量に生産する企業が採用する原価計算の方法です。個別原価計算と異なり原価計算期間を基準に計算を行います。総合原価計算は、生産する製品の種類によって次の4つに分けられます。1.単純総合原価計算  2.投球別原価計算3.組別総合原価計算  4.連産品原価計算

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世界大百科事典(旧版)内の総合原価計算の言及

【原価計算】より

…伝統的全部原価計算は,歴史的には見積原価計算→実際原価計算→標準原価計算という過程をへて発展してきた。
[個別原価計算・総合原価計算]
 経営における製品の生産形態が異なると,原価計算も異なる形態をとる。一般的にいえば,受注生産形態に適用される計算が個別原価計算であり,市場生産形態に適用される計算が総合原価計算である。…

※「総合原価計算」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」