綿甲（読み）メンコウ

デジタル大辞泉

めん‐こう〔‐カフ〕【綿甲】

唐様式を模倣した奈良末期の鎧よろいの一。布帛ふはくで表裏を作り、中に金属片・真綿まわたを入れて石矢を防ぐようにしたもの。綿甲冑。

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

めん‐こう ‥カフ【綿甲】

〘名〙

① 上代の鎧(よろい)の一種。奈良朝末期に唐様式を模倣した鎧で、布帛の表裏に金属片・真綿を入れた製作簡易な鎧。綿冑(めんちゅう)。

※正倉院文書‐天平六年（734）出雲国計会帳「一同日符壱道〈応造綿甲料布応酬調狭絁并応用綿状〉」

② 中国、清代武官の鎧の一種。布帛の表裏に木綿の綿を入れ菱形の鉄を排列して表面から鋲(びょう)で留め、装飾と実用を兼ねたもの。〔清会典図‐武備・緜甲〕

出典　精選版 日本国語大辞典

普及版 字通

【綿甲】めんこう

綿入れの軍衣。

字通「綿」の項目を見る。

出典　平凡社「普及版 字通」