絶絶(読み)たえだえ

精選版 日本国語大辞典 「絶絶」の意味・読み・例文・類語

たえ‐だえ【絶絶】

[1] 〘名〙 (形動)
① とぎれとぎれになっていること。続いて行なわれずにきれぎれになること。時々絶えること。断片的であること。また、そのさま。
源氏(1001‐14頃)桐壺「おほい殿に、二三日などたえだえにまかで給へど」
※千載(1187)冬・四二〇「朝ぼらけ宇治の川ぎりたえだえにあらはれわたるせぜのあじろ木〈藤原定頼〉」
② とぎれそうになりながらやっと続いていること。いまにもとだえそうであること。また、そのさま。
浄瑠璃日高川入相花王(1759)四「たへたへながら、〈略〉恥かしい此体、早ふ殺して殺してと」
※蛇(1911)〈森鴎外〉「蚊遣の煙の断(タ)え断(ダ)えになったのを見て」
[2] 〘副〙 物事がとぎれとぎれになっているさまを表わす。きれぎれ。とぎれとぎれ。
※源氏(1001‐14頃)若紫「心ぼそげなる御声、たえたえ聞えて」

たえだえ‐し【絶絶】

〘形シク〙
① とぎれとぎれな状態である。
有明の別(12C後)一「いとたえだえしくかしこまりきこえさすれど」
② 乏しい。少ない。また、困窮する。
大乗院寺社雑事記‐寛正六年(1465)一二月晦日「然而に母儀絶々しくて可然使も無れは」
たえだえし‐さ
〘名〙

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