素秋(読み)すあき

精選版 日本国語大辞典 「素秋」の意味・読み・例文・類語

す‐あき【素秋】

〘名〙 連句で、秋季の句が三句ないし五句続くなかに、月の句がよまれないこと。原則としてこれを嫌う。
※俳諧・三冊子(1702)わすれ水「素秋の事、せぬ方先宜し。するにならひなし。時に寄べし。子細なし」
[補注]これを嫌うのは、歌仙形式の二花三月規定ができたためで、厳しいきまりではない。

そ‐しゅう ‥シウ【素秋】

〘名〙 (「素」は白の意。五行説で、秋に五色の白を配するところから) 秋の異称素商。《季・秋》
※和漢朗詠(1018頃)下「銀河澄朗たり素秋の天 また林園白露の円かなるを見る〈源順〉」 〔張華‐励志詩〕

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デジタル大辞泉 「素秋」の意味・読み・例文・類語

そ‐しゅう〔‐シウ〕【素秋】

《「素」は白の意。五行説で白色を秋に配するところから》の異称。 秋》

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普及版 字通 「素秋」の読み・字形・画数・意味

【素秋】そしゆう(しう)

秋。唐・杜甫〔秋興、八首、六〕詩 瞿峽口、曲江の頭 里風、素秋に接す

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「素秋」の解説

素秋 そしゅう

1675-1735 江戸時代前期-中期俳人
延宝3年生まれ。備中(びっちゅう)(岡山県)倉敷庄屋各務支考(かがみ-しこう)らにまなぶ。享保(きょうほう)20年10月8日死去。61歳。編著に「桃の寝覚」。

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