米選機(読み)べいせんき

日本大百科全書(ニッポニカ) 「米選機」の意味・わかりやすい解説

米選機
べいせんき

籾摺(もみす)り後の玄米中のくず米を除くために用いる選別機で、動力籾摺り機の普及(1920年代)とともに利用が広まった。従来から用いられている型は縦線(たてせん)米選機、縦線選穀機ともいわれ、長方形の枠の長辺方向に鋼線を平行に張ったもので、傾斜させた枠の上端部の漏斗(ろうと)から玄米を供給して流下させると未熟米や砕米(さいまい)は線面から落下し、良玄米は線面の下端まで達する。1970年(昭和45)ごろから利用されるようになった回転型では、傾斜した回転円筒または多角筒の一端内部に供給された玄米が他端に達する間に、くず米は筒の周面に設けた縦目から落下する。

[入江道男]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の米選機の言及

【穀物選別機】より

…もみすり機から出る玄米ともみの混合物から玄米を得る選別機を万石といい,多重傾斜金網式や摩擦や比重差を利用する揺動選別機などが用いられる。玄米から小米や砕粒を除く機具は米選機といい,ピアノ線を一定間隔に張った縦線米選機,スリットを切った回転ドラム型などが用いられる。また米粒のみならず広く粒の大小による分離,異種穀物の分離などに,くぼみをつけた円筒(シリンダーセパレーター)や円板(ディスクセパレーター)が用いられる。…

※「米選機」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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