精選版 日本国語大辞典 「筒抜」の意味・読み・例文・類語
つつ‐ぬけ【筒抜】
〘名〙 (形動)
① 筒の底が抜けていること。また、そのようにさえぎりとめるもののないさま。
② 底の抜けた筒に物を入れたときのように、中にとまらないで素通りすること。
③ 話し声・音などが、そのまま他の人に聞こえること。
④ 談話・相談・計画などの内容がそっくり他に伝わること。話したことがすぐに他に漏れること。
⑤ 雨がはげしく漏ること。筒漏り。
つつ‐ぬ・ける【筒抜】
〘自カ下一〙
① 筒の底が抜ける。また、そのようにさえぎるものがなく抜け通る。
② 話し声・音などが、そのまま他の人に聞こえる。
つつ‐ぬかし【筒抜】
〘名〙
① 素通りに通り抜けさせること。
※俳諧・崑山集(1651)一〇「つつ井筒つつぬかしなり水の月〈貞利〉」
② 筒の中を通り抜けるように、聞いたことをすぐ他人に伝えること。また、その人。
※俳諧・毛吹草追加(1647)上「見るとかたれ詞の花の筒ぬかし〈正良〉」
つつ‐ぬき【筒抜】
〘名〙 筒を引き抜くように、首を抜き取ること。
※虎明本狂言・朝比奈(室町末‐近世初)「さればふるこうりがつつぬきさげぎり、かずをしらず」
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