筑前国続風土記附録(読み)ちくぜんのくにぞくふどきふろく

日本歴史地名大系 「筑前国続風土記附録」の解説

筑前国続風土記附録(続風土記附録)
ちくぜんのくにぞくふどきふろく

四八巻 加藤一純・鷹取周成

成立 寛政一一年

写本 平岡家

解説 筑前国の地誌。天明四年福岡藩士加藤一純が藩命を受け、鷹取周成らの援助を得て編纂を開始。寛政五年に四〇巻を藩に献上したが、博多・福岡・土産考など四部が未完のまま一純が死亡。その後、鷹取周成が青柳種信の援助を得て不足の八巻を補い、同一一年に完成させた。構成は「筑前国続風土記」に準じるが、古城・古戦場記がなく、河水記二巻を別に立てている。一八〇枚余の挿絵が収録され、寺社に伝わる古文書を多数収録。

活字本 昭和五二―五三年刊。なお福岡県地域史研究所には三六冊(一冊欠)の同書名の写本(別本「続風土記附録」)がある。内容は平岡本と基本的に同じだが、平岡本にない家数・人数・牛馬数の四冊を含む。凡例付記に、「民数・牛馬・戸数等は、附録中に記載すべからぬよし厳命あり。故に除けり」と記されていることから、これら寛政期の数値を削除する前のものと思われる。挿絵は福岡・早良郡のごく一部しか描かれていない。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報