笙ノ窟(読み)しようのいわや

日本歴史地名大系 「笙ノ窟」の解説

笙ノ窟
しようのいわや

[現在地名]上北山村大字西原

大普賢だいふげん岳に接する文殊もんじゆ岳の山裾に南面した岩窟。谷から数百メートル、頭上百数十メートルの石灰岩絶壁がそばだつ。窟の入口は半円形で幅一一・七メートル、奥行七メートル、中央の高さ四メートル。不動尊を祀る小堂がある。護摩供の跡や五輪塔残欠があり、入口に賽河原積石などが残る。

古来大峯奥駈おおみねおくがけ七十五靡六二番の行場で、多くの聖がここで窟籠りをした記録がある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報