竹束(読み)タケタバ

デジタル大辞泉 「竹束」の意味・読み・例文・類語

たけ‐たば【竹束】

竹を切りそろえて束ねたもの。
近世戦場で用いた盾の一。丸竹を束にし、これを並べて矢や銃弾を防いだ。

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精選版 日本国語大辞典 「竹束」の意味・読み・例文・類語

たけ‐たば【竹束】

〘名〙
① 竹の幹を切りそろえてたばねたもの。
伊豆踊子(1926)〈川端康成〉五「踊子は竹束のところまで引き返すと、また走って来た」
中世・近世の軍陣用の楯の一種。丸竹をたばねて楯とし、矢や銃丸を防ぐのに用いる。牛竹束、車竹束、植竹束などの種類がある。
幸若三木(室町末‐近世初)「二陳には石俵竹手把てっぽう楯をかざしつれ、堀ぎわへよせきたり」

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世界大百科事典(旧版)内の竹束の言及

【城攻め】より

…第2段階は城に接近する行動で,これを〈仕寄(しよ)る〉といい,そのための構築物を〈仕寄(しより)〉,〈仕寄〉を城の近くに接近させることを〈仕寄を付ける〉といった。〈仕寄〉には竹束(たけたば),大楯,井(勢)楼(せいろう)などがあり,いずれも城方の矢弾から攻め方を守るものである。竹束は,竹を束ねたものをいくつか並べて牛(材木を家の棟木のように組んだものをいう)などにつけて楯としたもの,大楯は,板の上に鉄板や鉄鋲を打ちつけたものであった。…

※「竹束」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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