立間尻浦(読み)たちまじりうら

日本歴史地名大系 「立間尻浦」の解説

立間尻浦
たちまじりうら

[現在地名]吉田町立間尻

宇和島湾の北部、吉田港の最深部湾岸に位置し、吉田藩陣屋および陣屋じんや町をほぼ取り囲む位置にある。北は立間村、西は鶴間つるま浦に接する。

慶安元年伊予国知行高郷村数帳(一六四八)宇和郡の項には「立間尻浦 岩山ノ茅山有」と村名がみえる。太閤検地(天正一五年―文禄三年)石高は立間村からの入作分と合わせて二六〇石二斗七升五合で、正保検地(正保二―四年)の石高は二五パーセントの増加をみている。

「郡鑑」によれば、承応元年(一六五二)戸数は五〇軒、うち二軒は庄屋村君の下人家である。人口は一六八人であった。寛文六年(一六六六)の記録によると、とまはま(鶴間浦分)を含む数字として本網(伊達氏入封以前からあった網)三帖があり、その網代は庄屋と六人の村君の所有となっている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報