穴織(読み)あなはとり

精選版 日本国語大辞典 「穴織」の意味・読み・例文・類語

あな‐はとり【穴織】

[1] 〘名〙 応神天皇時代に呉(中国江南地方)から来朝したと伝えられる機織り女。あやはとり。
書紀(720)応神三七年二月(北野本訓)「呉(くれ)の王(こしき)、是に、工女(ぬいめ)兄媛(えひめ)、弟媛(いろとひめ)呉織(くれはとり)、穴織(アナハトリ)(よたり)婦女(をむな)を与(たてまつ)る」
[2] 同音の繰り返しで「あな」にかかる。
袖中抄(1185‐87頃)五「などてかくつれなかるらんあなはとりあなあやにくの君が心や」

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