稲積宿(読み)いなづみしゆく

日本歴史地名大系 「稲積宿」の解説

稲積宿
いなづみしゆく

[現在地名]長野市大字稲田

北国脇往還善光寺町宿牟礼むれ宿の間の伝馬宿。善光寺町宿へ一里牟礼宿へ二里ある。慶長八年(一六〇三)北国脇往還が開かれ、慶長一六年九月、稲積村を伝馬宿に定めてあら町といい、領主松平忠輝から出された伝馬条目(「松平忠輝老臣連署伝馬条目」吉沢文書)によると、

<資料は省略されています>

とあり、あら町宿が設定され、稲積村三六戸で伝馬継立てを行い、宿役を勤めることとなり、常備人馬二五人、二五匹と定められたため、百姓困窮し、潰れ百姓一〇余戸に及んだ(長野県町村誌)。元和三年(一六一七)六月稲積村の訴によって、同四年、松城城主酒井忠勝は、家臣の連署(「酒井忠勝家臣連署状」吉沢文書)をもって上・下稲積村を伝馬町に定め、村高三二〇石余の諸役を免じた。同六年一一月、酒井忠勝は徳間とくま村・東条ひがしじよう村をあら町宿に加え、三村一宿とし、稲積村・東条村の両所に問屋をおいて、月の上下半月交代で伝馬役を勤めさせた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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