種痘法(読み)しゅとうほう

旺文社世界史事典 三訂版 「種痘法」の解説

種痘法
しゅとうほう

1796年イギリスのジェンナーによって発明された天然痘に対する予防接種法
ジェンナーは牛痘ウイルスに感染した人は天然痘にかからないことに着目し,牛痘接種法を編み出した。これにより天然痘の惨禍は著しく減少していった。しかし世界保健機関WHO)によって天然痘の根絶が宣言されたのは1980年のことである。

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世界大百科事典(旧版)内の種痘法の言及

【天然痘】より

…法定伝染病の一つで,痘瘡(とうそう)または疱瘡(ほうそう)ともいう。古くから人類に甚大な被害を及ぼしたが,E.ジェンナーによる種痘法の発見を契機として予防法が確立され,まず先進国から天然痘が駆逐された。1960年代にはアフリカ,インド周辺,東南アジア,南アメリカでは毎年のように流行を繰り返していたが,WHOの根絶計画に協力した各国の努力の結果,80年5月にはWHOが地球上からの天然痘根絶宣言を発するに至った。…

【予防接種】より

…【豊川 裕之】
[法制度]
 日本で最初の強制予防接種は,1876年の天然痘予防規則に基づく種痘の強制にさかのぼることができる。その後,1909年に種痘法が制定され,種痘の徹底が図られた。しかし,種痘以外の予防接種の法制化は,48年の予防接種法の制定をまたねばならなかった。…

※「種痘法」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」