科布(読み)シナヌノ

デジタル大辞泉 「科布」の意味・読み・例文・類語

しな‐ぬの【科布】

シナノキ樹皮繊維で織った布。赤褐色布目が粗く、水湿に耐える。労働着し袋・蚊帳かや荷縄などに使った。信濃布しなのぬの

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「科布」の意味・読み・例文・類語

しな‐ぬの【科布】

〘名〙 =しなのぬの(信濃布)《季・夏》

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

百科事典マイペディア 「科布」の意味・わかりやすい解説

科布【しなぬの】

山地に自生するシナノキの樹皮の繊維から作った織物山形県などでわずかに生産される。茶褐色をしていて粗剛で織り目はあらく野趣に富む。以前は穀物用の袋などにされたが,現在はハンドバッグ,帯,座ぶとんなどに利用される。
→関連項目シナノキ

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典(旧版)内の科布の言及

【榀布】より

…科布,志奈布とも書く。シナノキの皮をはいで細くさいて糸につむぎ,これをいざり機(地機)で織った布。…

※「科布」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」