福岡堰(読み)ふくおかぜき

日本歴史地名大系 「福岡堰」の解説

福岡堰
ふくおかぜき

谷和原村福岡と水海道みつかいどう大崎おおさき町の間で小貝こかい川に設けられた堰。おか堰・豊田とよだ堰とともに小貝川三大堰の一つ。この堰より南流する導水路は福岡字水門みずもん川通かわどおり用水台通だいどおり用水などに分れ、両用水は谷和原村・伊奈村の耕地を灌漑し、間を流れる排水路の中通なかどおり川を経て小貝川に合流している。

江戸時代の小貝川東岸一帯は天領で、幕府によって低湿地帯の開発が行われ、関東郡代伊奈忠治が寛永二年(一六二五)に福岡の北方にある山田やまだ沼への小貝川の流れを調整すべく山田沼やまだぬま堰を設けた(谷田部町の→山田沼。享保七年(一七二二)には山田沼堰を廃止して福岡堰が新設され、「谷原やわら三万石」の水田造成の端緒となった。幕府の材料負担と農民の労力負担で工事が進行し、完成後の運営は、受益七〇ヵ村が七組に分れ、各組の名主が年番総代として管理の任を負った。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

事典・日本の観光資源 「福岡堰」の解説

福岡堰

(茨城県つくばみらい市)
疏水百選指定の観光名所。

出典 日外アソシエーツ「事典・日本の観光資源」事典・日本の観光資源について 情報

世界大百科事典(旧版)内の福岡堰の言及

【谷和原[村]】より

…常磐新線が工事中で,伊奈町との境の台地につくられる新駅周辺では,県により区画整理事業がすすめられている。福岡にある小貝川の福岡堰は中・下流の岡堰,豊田堰とともに関東の三大堰といわれ,桜の名所としても知られる。【千葉 立也】。…

※「福岡堰」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」