神恵院観音寺(読み)じんねいんかんおんじ

日本歴史地名大系 「神恵院観音寺」の解説

神恵院観音寺
じんねいんかんおんじ

[現在地名]観音寺市八幡町一丁目

法人名は観音寺。七宝山神恵院観音寺と号し、真言宗大覚寺派。観音寺町の市街地から財田さいた川に架かる三架さんか橋を渡り、同川に流れ込む放生ほうしよう(苧扱川)に沿って北に入り、観音寺七坊の一である総持そうじ寺の前を過ぎ、左に折れる道を行くと正面に仁王門がある。仁王門をくぐり石段を少し上ると右手に端麗な観音寺金堂(国指定重要文化財)があり、四国霊場八十八ヵ所の第六九番札所。その前を通ってさらにやや急な石段を上りつめると、正面に神恵院本堂があり同第六八番札所。一ヵ所に二つの札所があるのは四国霊場八十八ヵ所中ここだけである。琴弾山神恵院の本尊琴弾ことひき八幡宮の本地仏阿弥陀如来で、大同年間(八〇六―八一〇)に弘法大師空海が巡錫の折、安置したと伝える。御詠歌は「笛の音も松吹く風も琴弾くも歌うも舞うも法の声ごえ」。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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