磯野農場(読み)いそののうじよう

日本歴史地名大系 「磯野農場」の解説

磯野農場
いそののうじよう

富良野市街の東に隣接する北大沼きたおおぬまに所在した農場。前身斎藤さいとう農場で、明治四四年(一九一一)小樽市で米穀海産物問屋を経営する磯野進の所有となり、磯野農場に改称された。農場は泥炭地で水害にさらされる低生産地帯にあり、面積は約一九三町歩で三〇戸余の小作に寄生する典型的な不在地主農場であった。大正一二年(一九二三)地主側が畑年貢から負担の重い水田年貢への切替えを、小作に請求したことが発端となって小作争議に発展した。同一五年冷害凶作にもかかわらず、地主側が未納者に対して強制執行を行ったことが契機となって小作料減免を要求する小作争議団が結成された。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android