磐城郷(読み)いわきごう

日本歴史地名大系 「磐城郷」の解説

磐城郷
いわきごう

和名抄」所載の郷で、訓を欠く。陸奥国風土記逸文(大善院旧記)に磐城彦、「続日本紀」神護景雲三年(七六九)三月一三日条に於保磐城臣、同書天応二年(七八二)七月二六日条に於保磐城臣御炊、「類従国史」の天長三年(八二六)正月二三日に磐城臣藤成、「続日本後紀」承和七年(八四〇)三月一二日条などに磐城郡大領磐城臣雄公がみえる。「大日本地名辞書」は現いわき市平の豊間たいらのとよま高久たかく夏井なつい地区とする。

磐城郷
いわきごう

「和名抄」諸本とも訓を欠く。「日本地理志料」では大代おおしろ笠神かさがみ下馬げば(現多賀城市)菖蒲田しようぶた吉田浜よしだはま(現七ヶ浜町)などにわたる地とする。「大日本地名辞書」では不明としながらも松島高城たかぎ(現松島町)の地かとしている。

磐城郷
いわきごう

「和名抄」諸本とも訓を欠く。「日本地理志料」では「伊波岐」と読み、増田ますだ余田よでん田高たこう高柳たかやなぎ(現名取市)などにわたる地とする。

磐城郷
いわきごう

「和名抄」諸本とも訓を欠く。「日本地理志料」では「伊波岐」と読み、本吉もとよし郡の地とし、「大日本地名辞書」でも同地かとしているが不明。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報