碾臼・挽臼・引臼(読み)ひきうす

精選版 日本国語大辞典 「碾臼・挽臼・引臼」の意味・読み・例文・類語

ひき‐うす【碾臼・挽臼・引臼】

〘名〙
穀物や豆類を砕いて粉にする道具。上下二個の円筒状の石を重ね、上臼のあなから穀粒を落としこみ、上臼を回転させて砕く。ふたつの石の接触面は、穀粒を砕くためと、砕いた粉を外側へ送り出すのに都合のよいように、中心から多数の放射状の溝を刻んである。動力によるものもある。厚臼。
※俳諧・独吟一日千句(1675)第二「引臼の音きく川の里に来て 矢の根こまかな世帯もつらん」
② (①は心棒が鉄なので、「辛抱(しんぼう)が金」の意を掛けた、しゃれことば) がまんがたいせつ。しんぼう強く仕事をすれば金がもうかるということ。〔新撰粋言葉集(1830‐44頃)〕
洒落本・通志選(1781頃)発端挽臼(ヒキウス)ほどにもいかねども、くらからぬ芸者とおもひ」

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