石貫村(読み)いしぬきむら

日本歴史地名大系 「石貫村」の解説

石貫村
いしぬきむら

[現在地名]玉名市石貫

小岱しようだい(五〇一・四メートル)の東南麓にあり、東部繁根木はねぎ(石貫川)が南へ流れ鮎返やがえり川・馬場ばば川が合流する。北は北石貫きたいしぬき村、東は青木あおき村、南は富尾とみのお村・立願寺りゆうがんじ村に接する。

文和元年(一三五二)一月一一日の菊池貞雄譲状(広福寺文書)に「玉名西郷石貫内山内阿弥堂免」がみえ、田地一町・屋敷一所畠地などが比丘尼浄祐房に譲られている。正平一九年(一三六四)には広福こうふく寺の類焼によって当村での野焼が禁じられ、侍は三貫文、百姓以下は一貫文の過代を納めるよう決められた(同年七月一六日「菊池武光禁制案」同文書)。明徳三年(一三九二)五月には当村と広福寺領内の竹木筍伐取りを禁ずる今川貞臣禁制(同文書)が出された。同時期と推定される年未詳の城重照書状(同文書)によれば「石貫之内阿弥陀田深町八段」が広福寺の暁蔵主へ寄進されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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