石見川村(読み)いしみがわむら

日本歴史地名大系 「石見川村」の解説

石見川村
いしみがわむら

[現在地名]河内長野市石見川

小深こぶか村の南東川上かわかみ谷の最奥にある。同谷の石見川上流は神福じんぷく山と虎尾とらお山の間を流れ、二層の滝をなしている。一層目をはこ滝、二層目をかま滝という(大阪府全志)長野ながの村から谷をさかのぼり、大沢おおさわ(行者杉峠、標高七一二メートル)を経て大和五条ごじよう(現奈良県五條市)に向かう大沢道が通る。大沢峠より北の千早ちはや(現南河内郡千早赤阪村)境近くに千早峠(標高七八〇メートル)がある。千早峠は千早村の谷奥にあたり五条に向かう千早街道が通る。中世には観心寺かんしんじ庄七郷(村)の一で、永享九年(一四三七)一〇月日の南条盛成寄進状(観心寺文書)に「くわん心寺ほんたうきしんしたてまつるとうゆ田こふか同いしみ川」とみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報