石浦郷(読み)いしうらごう

日本歴史地名大系 「石浦郷」の解説

石浦郷
いしうらごう

石浦町を中心とする地域に比定される。仁安元年(一一六六)頃の飛騨国雑物進未注進状(宮内庁書陵部蔵)に「石浦出作」とみえ、田九町七段六〇歩のうち一宮水無みなし神社(現大野郡宮村)の除田が七町二段を占めている。観応二年(一三五一)一月二〇日、久下頼直は勲功の賞として宅部左衛門尉跡の「宮石浦郷地頭職」を宛行われている(「足利義詮袖判下文」久下文書)。久下頼直は丹波守護代と考えられ、闕所とされた宅部左衛門尉は直義党の武士であったと思われる。「教言卿記」応永一三年(一四〇六)七月五日条によれば、「石浦・岡本」は本来山科教遠の所領であったが国人に押領され、このときは常禅門の本知行地となっていたという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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