石津郷(読み)いしづごう

日本歴史地名大系 「石津郷」の解説

石津郷
いしづごう

和名抄」は「以之都」と訓ずる。「和泉志」は郷域を上石津かみいしづ・下石津・いち(現堺市)の三邑とする。この地域は石津川下流の平野部と石津原(百舌鳥野)と称された洪積台地からなる。式内社としては石津太いわつた神社がある。当郷の東部の洪積台地は百舌鳥もず古墳群の中心部であり、全国第三位の三六五メートルの墳丘長をもつミサンザイ古墳(履中陵に治定)をはじめ乳の岡ちのおか七観山しちかんやまその他の中期の大小の古墳が集中している。

石津郷
いしつごう

「和名抄」東急本・高山寺本ともに訓を欠く。「日本地理志料」は「以之都」と訓を付し、石津を「津原」の倒譌とし、上津原うえつはら(現玉名郡三加和町)下津原しもつはら(同菊水町)など玉名郡東方にあてている。

石津郷
いしつごう

「和名抄」所載の郷。同書高山寺本に「以之都」、東急本に「伊之都」、名博本に「イシツ」と訓じる。武蔵国国分寺瓦に「石津瓦印」と押印したものがある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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