石切の金玉(読み)いしきりのきんたま

精選版 日本国語大辞典 「石切の金玉」の意味・読み・例文・類語

いしきり【石切】 の 金玉(きんたま)

① ぶらぶら、またはふらふらしているものにたとえていう。
※洒落本・富賀川拝見(1782)尾竹屋の段「七八十に成る、石切(イシキリ)金玉の、くゎくらんしたやうなおやぢが、かなしひ声で菜を売りに来る」
② 落ちそうでなかなか落ちないさまにいう。
※滑稽本・人心覗機関(1814)上「大丈夫大磐石、石工(イシキリ)陰嚢(キンタマ)を針銅で巻いたといふ男になりス」
③ 冷えて固まっているさま。人が堅くなっているさまのたとえ。
人情本花鳥風月(1830‐44頃)初「先刻(さっき)から此処へ来てあたんなと云っても、石切(イシキリ)の金玉(キンタマ)の様に固く斗り成って居るものを」

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