朝日日本歴史人物事典 「矢板武」の解説
矢板武
生年:嘉永2.11.14(1849.12.28)
明治大正期の実業家。下野国塩谷郡矢板村(栃木県矢板市)坂巻家の長男。17歳で組頭。明治維新後,矢板村名主,戸長,勧業課付属,小区民会議員,塩谷郡書記を歴任。印南丈作と協力し明治13(1880)年に那須開墾社を創立,幹事となる。また印南と共に那須疏水の開削に努力し同18年に成功。19年矢板村村会議員となり日本鉄道,宇都宮・黒磯間の開設に尽力し,印南の死後はそのあとをうけて那須開墾社社長。26年那須開墾社の解散後は,個人事業として矢板農場を設立。実業界では下野銀行,矢板信用銀行,矢板・氏家両銀行を次々と創立,その間に30年栃木県会議員当選。大正1(1912)年下野新聞社社長。<参考文献>西那須野町編『印南丈作・矢板武』
(阿部昭)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報