相原廃寺(読み)あいはらはいじ

日本歴史地名大系 「相原廃寺」の解説

相原廃寺
あいはらはいじ

[現在地名]中津市相原

山国やまくに川がつくる三角洲(中津平野)の頂部の微高地上にある。白鳳時代(七世紀末)の古瓦を出土する寺院跡。昭和六三年(一九八八)から平成三年(一九九一)まで発掘調査が行われた。現存する遺構のうち中心となるのは観音堂とよばれる田原氏方の竹林中にある基壇の残欠で、金堂跡とみられていたが塔跡と推定される。きわめて丁寧につくられた版築で築成された基壇断面を残し二個の礎石がある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報