目が眩れる（読み）めがくれる

精選版 日本国語大辞典

め【目】 が 眩(く)れる

① ＝め（目）が眩む②

※大和（947‐957頃）一〇三「尼になりたるなるべしと見るに目もくれぬ」

※太平記（１４Ｃ後）一六「馬より落ちける時、板(むないた)を馬に強く踏まれて、目昏(クレ)魂消えければ」

② ＝め（目）が眩む③

※平家（１３Ｃ前）一一「武士ども内侍所のじゃうねぢ切って、既に御蓋をひらかんとすれば、忽に目くれ、鼻血たる」

③ ＝め（目）が眩む④

※中華若木詩抄（1520頃）下「世間の者は名利に目がくれて」

④ 目が曇る。涙で目もかすむほどである。

※太平記（１４Ｃ後）一八「浦風に吹覆はれたる煙に目暮(めクレ)て」

出典　精選版 日本国語大辞典