白金館跡遺跡(読み)しろかねやかたあといせき

日本歴史地名大系 「白金館跡遺跡」の解説

白金館跡遺跡
しろかねやかたあといせき

[現在地名]港区白金台五丁目

白金台上の標高二五メートルに位置する遺跡。白金台は地質学的には淀橋よどばし台にあたる。昭和六一年(一九八六)から翌年にかけて特別養護老人ホーム地点、亜東関係協会東京弁事処公舎地点の隣接する二地点で発掘調査が行われた。旧石器時代・縄文時代・弥生時代・近世遺物が発見されたが、近世の遺構・遺物が中心であった。調査地点は近世初頭には増上寺領であったが、寛文四年(一六六四)に讃岐高松藩松平家下屋敷が設けられた。その後調査地点を含む松平家下屋敷の東側部分は切坪・相対替され、宝暦六年(一七五六)以降旗本書院番の屋敷が設けられた(東京市史稿)。出土遺物は一八世紀以降のものが多く、該期に土地を拝領した下級武士ないし借地した居住者の残した遺構・遺物と考えられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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