白山中居神社(読み)はくさんちゆうきよじんじや

日本歴史地名大系 「白山中居神社」の解説

白山中居神社
はくさんちゆうきよじんじや

[現在地名]白鳥町石徹白 上在所

白山南麓、石徹白いとしろ川支流のみや川右岸に鎮座する。祭神は伊弉諾命・伊弉冊命・菊理媛命。境内に古代祭祀遺跡とされる磐境(巨岩)がある。越前国神名帳記載の「正一位白山大明神」に相当する。白山下社・船岡中居白山比神社などとも称した。白山山頂の本社と、美濃馬場白山中宮長滝ちようりゆう寺との中間、すなわち「中居なかおり」に位置したので「白山中居神社」と称され、「はくさんなかおりじんじゃ」ともよばれる。社伝によれば、景行天皇一二年、熊襲蝦夷朝廷に背いた時、天皇を守護するために伊邪那岐・伊邪那美の二神が石徹白と打波との境の橋立山に天降り、南東の方、長滝川と短滝川の間に清々しい森を見つけてその地を「船岡山中居」と名づけ社殿を建てた。この時、二神が船岡山の坂路に千引岩を引いて「許等度ことど渡し」の呪文をとなえたところ船岡山一帯に白雲がたなびいたので、千引岩・許等度・白雲から一字ずつをとって「石度白」と名づけたという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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