痛付(読み)いためつける

精選版 日本国語大辞典 「痛付」の意味・読み・例文・類語

いため‐つ・ける【痛付】

〘他カ下一〙 いためつ・く 〘他カ下二〙
① 精神的、または肉体的に苦痛を与える。きびしく責める。ひどい目にあわせる。また、比喩的に、物質的に損害を与える。
人情本・縁結娯色の糸(1839‐48)三「強気(がうき)に痛(イタ)め付(ツ)ける事だね」
② (「撓(いた)める」の意からか) 油やのりで、塗り固める。身づくろいのため、髪や衣服をきちんとさせることにいう。
浮世草子浮世親仁形気(1720)二「むかし伽羅の油にていため付たる頭も」
③ (②から転じて、自動詞的に) いかめしい身なりをする。かたくるしく、もったいぶる。
浄瑠璃栬狩剣本地(1714)一「五十ばかりの使者男、いため付けたる出でたちの、ひんと反ったる朱鞘の刀」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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