異剥輝石(読み)いはくきせき(英語表記)diallage

日本大百科全書(ニッポニカ) 「異剥輝石」の意味・わかりやすい解説

異剥輝石
いはくきせき
diallage

3価のイオンを多少含む透輝石に対しても使われるが、より一般的にはa軸(前後軸)に垂直な方向に裂開が発達した透輝石および普通輝石に対する名称。この裂開面にはよく磁鉄鉱チタン鉄鉱ができている。灰緑色柱状ないし板状結晶で、ガラスないし亜金属光沢を有し、裂開面では真珠光沢がある。斑糲岩(はんれいがん)およびそのペグマタイト中によく産する。ほかの輝石類とは、裂開のため壊れ方が異なるところから、名称は異なるという意味のギリシア語に由来する。

松原 聰]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android