甲斐甲斐(読み)かいがいしい

精選版 日本国語大辞典 「甲斐甲斐」の意味・読み・例文・類語

かいがい‐し・い かひがひ‥【甲斐甲斐】

〘形口〙 かひがひし 〘形シク〙
物事を行なったり希望したりする張り合いのあるさまである。かいのあるさまである。期待の通りである。
源氏(1001‐14頃)早蕨「人の御上にてさへ〈略〉かゐがゐしくぞあひしらひ聞こえ給ふめる」
② しっかりしていて頼みにできるようなさまである。
平家(13C前)二「かひがひしくもたのむの鴈、秋は必ず越路より都へ来るものなれば」
③ 手ぎわよく、はっきりした態度で物事を行ない、効果が上がるように見えるさまである。勢いよく労を惜しまないさまである。てきぱきとして活気がある。
古今著聞集(1254)一六「日ぐらしあそびこうじて、物のほしかりける時にて、かひがひしく皆くひてけり」
太平記(14C後)七「此道案内仕たる男、甲斐甲斐敷(カヒカヒシク)湊の中を走廻て」
かいがいし‐げ
〘形動〙
かいがいし‐さ
〘名〙

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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