田園調布古墳群(読み)でんえんちようふこふんぐん

日本歴史地名大系 「田園調布古墳群」の解説

田園調布古墳群
でんえんちようふこふんぐん

[現在地名]大田区田園調布一丁目・同四―六丁目・田園調布本町

多摩川左岸の台地上に位置し、大型の前方後円墳と円墳から構成される。世田谷区の尾山台おやまだいから野毛のげにかけて存在する野毛古墳群と合せて荏原台えばらだい古墳群と総称する。荏原台古墳群は一九三〇年代に西岡秀雄が分布調査を実施して五四基の古墳を確認し、その全容を明らかにしている。また同じ時期に東京府が史蹟名勝天然紀念物調査を実施し、後藤守一による報告がある。田園調布古墳群は四世紀前半から七世紀中頃にかけて古墳が継続して造営されている古墳群である。最初に築造される古墳は宝莱山ほうらいさん古墳であり、ほぼ同時期の古墳には木炭槨から内行花文鏡などが出土した扇塚おうぎづか古墳がある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報