…明治末に日本人として初めてメッカに入った(1909)山岡光太郎は,後に《世界の神秘境アラビア縦断記》(1912)を著した。また大正期には田中逸平がメッカ巡礼を行い(1924),その記録は後に《イスラム巡礼・白雲遊記》(1925)として刊行されている。明治期における日本人ムスリムの出現とメッカ巡礼は,日本におけるイスラム理解を深めたが,同時代に日本キリスト教徒が日本の思想・教育界に与えた影響に比べて,日本人の間でそれほど大きな影響力をもつにはいたらなかった。…
※「田中逸平」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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