生野古城跡(読み)いくのこじようあと

日本歴史地名大系 「生野古城跡」の解説

生野古城跡
いくのこじようあと

[現在地名]生野町口銀谷 古城山

いち川右岸、口銀谷くちがなや集落北東の標高六〇一メートルの古城山に所在する。集落との比高は約二八〇メートルあり、城域は東西約三〇〇メートル、南北約一七〇メートル。江戸時代の生野陣屋と区別して生野古城という。城は山頂に位置する主郭(二五×一五メートル)から、三方向に延びる尾根に連郭式に曲輪を配置している。主郭には西・北・南側に石垣が構築され、南側と北側に坂虎口を設けている。西側の石垣は崩れているものの、高さが三メートルある。主郭の北東には北西隅に櫓台をもつ長方形の土塁囲みの曲輪(一四×二五メートル)があり、そこから西側に延びる尾根には堀切・竪堀、北北西に延びる尾根には堀切と三段の小規模な曲輪を構築している。主郭の南東尾根には、ほぼ長方形の曲輪(一三×一八メートル)と小規模な二段の曲輪、小さい二条の堀切がある。主郭虎口を西に下りると、先端部に高さ四メートルの石垣をもつ曲輪(二一×三九メートル)、坂虎口をもつ曲輪(二一×二一メートル)、大小二つの曲輪を左右に連結した曲輪(三〇×二二メートル)が階段状に配置されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android