生白(読み)なまっちらける

精選版 日本国語大辞典 「生白」の意味・読み・例文・類語

なまっ‐ちら・ける【生白】

〘自カ下一〙 (「なまっじらける」とも) 「なましらける(生白)」の変化した語。
歌舞伎与話情浮名横櫛(切られ与三)(1853)三幕「生っじらけたしゃっ面だが、ずたずたに疵だらけ」
※歌舞伎・五十三駅扇宿附岡崎の猫)(1887)六幕「そやつは生(ナマ)っちらけて、虫も殺さぬ様子に見せ」

なま‐じろ・い【生白】

〘形口〙 なまじろ・し 〘形ク〙 (「なましろい」とも。「なま」は接頭語)
① なんとなく白みを帯びている。少し白い。〔羅葡日辞書(1595)〕
② いやに白い。なまっちろい。
安愚楽鍋(1871‐72)〈仮名垣魯文〉初「年は二十四五いろなましろく」

なま‐しら・ける【生白】

〘自カ下一〙 なましら・く 〘自カ下二〙 (「なまじらける」とも。「なま」は接頭語) いやに白みを帯びる。なまっちらける。
※浄瑠璃・本朝二十四孝(1766)二「日頃から女たらしで、生(ナマ)じらけたしゃっ面」

き‐じろ【生白】

〘名〙 (「生」は、精練しないの意) 綿織物一つ。経(たていと)、緯(よこいと)ともに、綿単糸を用いて平織りにしたままで、精練してないもの。そのまま、シャツ地などに用いられ、さらして手ぬぐい地や裏地などに用いられる。

なまっ‐ちろ・い【生白】

〘形口〙 なまっちろ・し 〘形ク〙 =なまじろい(生白)
※歌舞伎・男伊達初買曾我(1753)三「生白(ナマッチロイ)しゃっ面でも」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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