献芹(読み)ケンキン

デジタル大辞泉 「献芹」の意味・読み・例文・類語

けん‐きん【献×芹】

《「列子楊朱から。つまらない野草のセリを差し上げる意》物を贈ることをへりくだっていう語。
「このまひなひ―少しとどめられよかし」〈愚管抄・七〉
君主忠義を尽くすこと。また、それをへりくだっていう語。

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精選版 日本国語大辞典 「献芹」の意味・読み・例文・類語

けん‐きん【献芹】

〘名〙 (「呂氏春秋」の「野人芹、願之至尊」による)
① 君主に物品を奉ること。物を贈ること。また、その進上物をへりくだっていう話。粗品寸志
性霊集‐四(835頃)劉希夷集書上表「雖功、夫比之献芹
太平記(14C後)五「献芹(ケンキン)の賂(まひなひ)は心を奪はんが為なれば」
② 君主に忠義を尽くすこと。また、忠義を尽くすことをへりくだっていう語。微忠
譬喩尽(1786)五「献芹(ケンキン)愚忠

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普及版 字通 「献芹」の読み・字形・画数・意味

【献芹】けんきん

人にものを贈るときの謙辞。魏・康〔山巨源(濤)に与へて交はりを絶つ書〕野人に、炙背を快しとし、子を美とするり。之れを至に獻ぜんと欲す。區區(くく)のりと雖も、亦た已(はなは)だなり。

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