猫村(読み)ねこむら

日本歴史地名大系 「猫村」の解説

猫村
ねこむら

[現在地名]赤城村敷島しきしま

上野うえの村の西、利根川沿いの村。利根川の氾濫原、河岸段丘、山麓原の三部分からなる。散村形態の村であったが、大正一三年(一九二四)の上越線開通に伴い敷島駅が設置されて以後、駅付近に民家が密集。上越線鉄道敷設工事に際し、字古久土こくどより須恵器の大型甕が発見された。村南端持久保もちくぼ沢に臨む山麓崖上字城山じようやまに中世後期の猫城跡がある。地名はこの城下にあった根小屋に由来するものであろう。字寄居よりいは土豪の居館のあった所と考えられ濠跡が残る。

寛永一六年(一六三九)検地帳(岡田文書)によると高三五六石余・反別三六町一反余。寛文郷帳によると田方一六七石・畑方一一〇石余、前橋藩領。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報